業界プレイヤーの来期予想2017

くまおさんの勝手な来期予想です。
主要メーカー来期顧客数増減を予想してみます。
多分、結構当たると思います。

クリクラ:微減
アクアクララ:減少
プレミアムウォーター:大幅増
コスモウォーター:増加
トーエル:微減
フレシャス:大幅増
トーカイ:横這い
岩谷産業:減少
サントリー:微増

全体の流れとしては引き続きリターナブルの新規獲得が苦戦し、ワンウェイへの流入が加速すると考えられます。
昨年までの新規獲得の覇者であるコスモウォーターはオリックスに買収されてから、新規戦略を打ち出すことが出来ず失速します。2017年もその傾向は継続しするでしょう。200億円の買収資金が重しとなり、オリックスグループ内での地位も低いと考えられます。当然200億円の回収は遥か彼方です。
海外戦略や代理店網拡大など、買収当時に想定していた事は手付かずです。ペルソナ想定を見誤っていたと思われます。コスモウォーターの元オーナー一族は最も良いタイミングで事業を売却しました。
瑕疵担保条項等はついていないのでしょうか。詳しい契約内容はわかりませんが、成長は鈍化します。
※新サーバーが出るらしいという情報が入ってきたので、少し事情が変わるかもしれません。デザインが良ければフレシャスのに流れている顧客を取り戻せる可能性があります。

その中で注目なのが、プレミアムウォーターとフレシャスです。

フレシャスはAUとの資本提携が功を奏し、AUショップフランチャイズを利用し顧客を急拡大させます。解約率上昇やクレーム問題が増加しているもののそれを補って余りある成長を遂げます。そろそろ株式公開が視野に入ってくるかもしれません。
以前の業務提携先であるキリンは完全にババをひかされて市場撤退したイメージです。
フレシャスは今まではウェブ上にてデザイン性に富んだ唯一無二のメーカーをいう情報発信をしていましたが、顧客獲得予算をAU代理店に振り分けたようでウェブでの対応に劣化が見られます。
AU代理店が息切れした際に、再びウェブでの販促に戻ってくると考えられますが現時点でのウィークポイントの一つであることは言うまでもありません。

そして最も成長を遂げるのがプレミアムウォーターです。光通信傘下に入りFLCセールス組織を要するプレミアムウォーターは今後も顧客数を増大させます。
年間10万件ペースの顧客純増は業界の常識を遥かに超えており、しかもネームバリューの低いプレミアムウォーターブランドでその顧客数を獲得していることは驚異的です。下位メーカーの買収や代理店展開の強化、アフィリエイト情報操作などに今後も資金投下積極的に行うと考えられます。懸念点としてはセールスに重きを置いているメーカーの為、サーバー開発やサーバー衛生管理に対して対策が講じられていないことです。顧客数が増えることで数年後の衛生管理リスクを多数抱え込むことになります。
おそらくコスモウォーターが先んじで衛生管理問題に直面していると考えられますので、それらキーマンと接触することで問題を最小限に抑えられる可能性があります。今後の対応に注目です。(※そんな事に注目しているのはくまおさんくらいのものですが・・・)
プレミアムウォーターが親会社である光通信のネットワークを利用し、ソフトバンクあたりと手を組み始めると無敵化します。
ネームバリューが上昇することで顧客獲得数は今後も増加するでしょう。光通信系のセールス会社はセールス担当者を随時補充する仕組みが優れているので、他メーカーの様に息切れすることなく顧客を増やし続けると考えられます。

今後、顧客数の伸びが期待されない主なメーカーはリターナブルです。
クリクラは震災前から順調に顧客数を伸ばしてきましたが、コスモウォーターの台頭によりかつての勢いがなくなりました。
現在では顧客数維持が精いっぱいであり、増加の兆しが見えません。
苦し紛れに投入した天然水ブランドであるクリクラミオは比較的堅調に推移し、クリクラの苦手分野であったウェブの情報操作に関しても順調でしたが2016年夏を境に広告費を削ってしまい現在では見る影もありません。おそらくリターナブルの不調から予算が確保できず広告を継続できなかったと考えられます。その後、リターナブルでもアフィリエイト獲得で新規プログラムを走らせていますが、論点がずれているのでたぶん失敗に終わるでしょう。
2017年度もクリクラ冬の時代は続き、早ければ2017年度中にプレミアムウォーターにシェア1位の座を明け渡すでしょう。

アクアクララとの業務提携は買収の布石だと思われますが、それを実現する動きは今のところ見られていません。本業が不調な為そこまで手を出せないというのが正直なところかもしれません。

そして凋落の一途をたどっているアクアクララです。
2016年に仇敵であるクリクラと業務提携を発表したもののその後は何の音さたもありません。リターナブルで、人工水、サーバーレンタル料というビジネスモデルが通用しなくなっています。
顧客目線で見た場合、商品力や価格設定は決して悪くないのですが表現の仕方が下手でありクリクラの後塵を拝しています。
そのクリクラでさえ冬の時代を迎えている為アクアクララはさらに厳しい未来が予想されます。
顧客減少で企業体力も落ち、代理店紛争を多数抱えているアクアクララはクリクラとの業務提携を成功に導けるだけの資金や人材が存在しているとは考えにくく、来期は顧客減少に見舞われるでしょう。
顧客数では3位のプレミアムウォーターに抜かれるのは時間の問題です。

トーエルはハワイウォーターで堅調に事業を継続しています。2016年度は水素水サーバーが好評でありウォーターサーバー事業は黒字を計上すると思われます。
トーエルはその水素水をウォーターサーバー事業の付加価値戦略の中心においておりアニュアルレポートでも言及しています。ところが、水素水は一連の消費者庁の調査発表においてマイナスイメージが定着してしまい今後の回復は困難です。
水素水に依存し新規顧客獲得を目指していたトーエルにとっては大打撃です。ただし、もともと広告宣伝費の高くないトーエルは赤字に陥ることはないでしょう。ウォーターサーバービジネスはストックビジネスであり、既存顧客が資産となる強靭な事業です。顧客数が増加することはありませんが、会計上は堅調に推移すると考えられます。
※ちなみにくまおさんはトーエルが水素水を中心においた戦略を発表した段階で、それを疑問視する記事を投稿しています。やっぱりな~という印象です。だって・・・水素水って明らかに怪しいもん。

トーカイは2016年に、今までの大量広告費投下作戦に別れを告げ黒字化を目指していました。
その結果、2015年までの惰性が残っていた為2016年は低予算で例年並みの顧客獲得に成功しました。おそらくそれに気をよくしたトーカイはそのままウォーターサーバー事業の広告宣伝費を抑えます。
2017年は惰性がなくなっている為、2016年ほどの顧客獲得は見込めないでしょう。ブランド力は低下しつづけ、来期以降に悪い影響をもたらすと考えられます。
現状ではクリクラの縮小版といった感じで、同じよう問題を抱えているでしょう。ただし、母体企業が様々な生活インフラを提供している為、それらとのシナジーが見込める戦略を実行できれば上昇の目はまだまだあります。
問題はそれを実行できるパワープレイヤーが社内に存在するかどうか、そしてその人材を配置できるかどうかであり、大企業特有の問題を抱えています。

岩谷産業は見るも無残に凋落中です。
自社配送網で戦っていたリターナブル時代は一定の影響力がありましたが、ワンウェイに方向転換をしたことにより多くの顧客を失い、ワンウェイ市場では認知度を上げるためのウェブ戦略を打ち出せないまま月日が流れています。
ワンウェイの主戦場はウェブ上ですが、コスモウォーターやフレシャス等のウェブ戦略を理解できる社内担当者がおらず、対抗策が打てないという状態だと推測できます。
今更リターナブルに戻るわけにもゆかず、広告宣伝費を抑えることで顧客微減に耐えながら赤字化を免れるという社内情勢ではないかと推測されます。
ただし、本業であるLPガス事業とは繁忙期が逆転するウォーターサーバー事業という事で、相性が良い為撤退することはないと考えられます。

サントリーは特に目新しいことはせず、新規企画に関しても当たり障りのない他社企画の焼き直しになると考えられます。
サントリーが戦うべき戦場はウェブ上ですが、それに際して記事や広告に制限をかけているようなので、2017年も特に伸びないでしょう。

※注意
上記はくまおさんの想像です。

おまけ

先日、某メーカーの方とお話をしていました。
やはりワンウェイ系はスピード感があり、リターナブル系は停滞感があると感じました。
2017年はワンウェイの独壇場になり、リターナブルの復調はないでしょう。

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