アクアクララは業績が悪くても破綻しないし身売りもしないと思う

ウォーターサーバー業界には様々な会社がありますが、各々財務状況が大きく異なります。
業界の代表的な企業と比較してみましょう。

まずクリクラ。この会社は上場企業なので決算情報がよくわかります。クリクラの事業売上は130億円位です。顧客数約50万件といったところでしょうか。
そして、コスモウォーター。この会社は非上場企業なので決算情報がわかりません。しかし推測するにおそらく130億円は超えているのではないでしょうか。顧客数はおそらく35万件程度でしょう。

そしてアクアクララ。こちらはおそらく60億円くらいではないかと推測されます。こちらも非上場企業なので詳細情報は不明ですが顧客数はおそらく40万件程度だと思われます。

さて・・・この中ではコスモウォーターが一番顧客数が少ないのに売上が一番大きいのは何故だろうかと不思議ではありませんか?それには理由があるのです。

まずクリクラから考えてみます。
クリクラの売上は、本部が直接運営する直営店と各地域のフランチャイズが運営する代理店の2種類があります。直営店の売上はそのままの金額が売上になりますが、代理店に関しては代理店の卸金額(仕入れ金額)が売上になるため金額が小さくなります。クリクラの場合は全顧客の半分程度が代理店顧客なので売上金額はそこまで大きくならないのです。

ではコスモウォーターはどうでしょうか?コスモウォーターにも全国に販売代理店が無数にあります。しかし、クリクラと違い商材販売はすべて本部工場に集中しています。その為、代理店が獲得した顧客に対してもコスモウォーター本部から納品するため売上は大きくなる傾向があります。

さて、アクアクララはどうでしょうか?アクアクララは基本的な運用ステムはフランチャイズです。そしてアクアクララとクリクラの決定的な違いが「直営店」の存在。アクアクララ本部は直営店を有していません。その為販売や製造は基本的には代理店が行っています。
本部はフランチャイズの運営がメインの業務です。その為、アクアクララ本部の売上はフランチャイズのロイヤリティ収入が大きな割合を占めています。ちなみにウォーターサーバー業界でロイヤリティをとっているところはアクアクララくらいです。
このロイヤリティには仕入原価は発生しないためとても利益率が高くなります。
売上規模は小さいのですが、利益構造が他社に比べるととても優れているのです。ですから、アクアクララが業績不振に落ちいったとしても本部には潤沢な資金と利益率が確保されている為に、わざわざ身売りをするような事は考えられないだろうと推測されます。

優れたビジネスモデルなので手放す必要が無いわけですね。

※2016年8月22日にアクアクララとクリクラが業務提携を発表しました。かつての仇敵が手を組むとは・・・それだけリターナブルには厳しい時代だという事ですね。
上の見解を少し変えます。これを機にクリクラがアクアクララ買収に動くかもしれません。アクアクララは裁判沙汰も多く抱えているようですし、企業体力がクリクラほどではないので手放す可能性もあるかもな・・・。

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