キリンアクウィッシュの事業撤退について

くまおさんのサイトにアクウィッシュ関連の検索ワードで流入してくる方がいたので、アクウィッシュの公式サイトを確認したところ事業撤退のお知らせが掲載されていました。
以下、公式サイトから転記しています。

KIRIN AQUWISH(キリン アクウィッシュ)
ご契約者様、及び新規お申込み予定の皆様へ

キリンビバレッジ株式会社では、平成28年4月1日をもちまして「KIRIN AQUWISH(キリン アクウィッシュ)宅配水サービス事業(以下、本事業といいます)」部門を、富士山の銘水株式会社に引き継ぐ(*1)ことといたしましたので、ここにお知らせいたします。

キリンビバレッジ株式会社としての新規でのお申込みについては停止させていただきますので、何卒ご了承ください。

事業引き継ぎに伴い、平成28年4月1日以降の本事業は、富士山の銘水株式会社が主体者となりますが、ご契約中のお客様におかれましては引き続き現行と同様の品質にてサービスをご利用いただけますので、どうぞご安心いただきますようお願い申し上げます。

お客様には突然のご連絡となりましたこと慎んでお詫び申し上げます。本件に関しましてご不明な点などがございましたら、平成28年3月31日までに以下の「KIRIN AQUWISH(キリン アクウィッシュ)お客様センター 事業引き継ぎ専用ダイヤル」までご連絡ください。
その他の案件は、通常通り「KIRIN AQUWISH(キリン アクウィッシュ)お客様センター」までご連絡くださいますようお願い申し上げます。

今後ともAQUWISH(アクウィッシュ)ならびにキリングループ商品をお引き立てのほど、よろしくお願いいたします。

(*1)本事業の引き継ぎについて
本事業の引き継ぎ方法は、キリンビバレッジ株式会社の「KIRIN AQUWISH(キリン アクウィッシュ)宅配水サービス事業」部門を、富士山の銘水株式会社に承継させる会社分割(吸収分割)の方法によるものです。

 

 

 

 

と言うことでキリンビバレッジがウォーターサーバーの新規顧客獲得を行うことは今後なくなってくると思われます。因みに事業を引き継ぐ「富士山の銘水」は元々キリンにOEM供給をしていた親元なのでユーザーは特に心配する必要は無いでしょう。お水も同じです。
サーバーに関しても富士山の銘水が運営するフレシャスと同じ形のマシンなので大丈夫です。フレシャスからすればちょっと想定外だったのではないでしょうか?と言うのもキリンとフレシャスは近年合弁会社を設立してアクウィッシュの生産体制強化に合意していました。
工場建設も予定に入っていたと思います。そんな中のキリン撤退ですからよほど想定から乖離していたのでしょうね。

その新会社は「富士山キリン銘水」という会社ですが今後どうするのでしょうか?

さて、くまおさんはキリンアクウィッシュについてはいままで辛口批評をしてきました。その理由は「石橋叩きすぎ」&「こんなに大きい会社なのにフレシャスの傘下ってどういうこと?」という2点からきています。
キリンがウォーターサーバー業界に参入したのは震災後しばらく経ってから。おそらく社内で上層部から、急成長するウォーターサーバー業界についてお達しが出て参入せざるを得ない状況になったのではないかと推測されます。それまで飲料メーカーは「静観」の構えでしたのでキリンの参入は当時の大きなニュースでした。

しかし時期が遅かったことと、フレシャスの傘下に入ったことでコスト競争力が無く特に優れた点もないという中途半端なメーカーになってしまったのです。その点サントリーはお金をばら撒きながらも自力でなんとかしようと踏ん張っています。

これは企業体質なのかな〜・・・。ウォーターサーバー事業というのは今までエンドユーザーと絡んだことがない大企業が手を出すと失敗します。顧客ターゲットを明確に把握できないことがその理由です。
くまおさんは別の記事で「アクウィッシュをオススメしている比較サイトは信用出来ない」と警鐘していましたがそれが証明されたと言えるでしょう。ねっ、だからウォーターサーバーに関してはくまおさんの言う事を聞いておくのが間違いありません。

少し視点を変えてフレシャス側から考えてみたいと思います。フレシャス側から考えると残念ではあるけれど悪い話ではないという受け止め方ではないでしょうか。ウォーターサーバー事業で一番資金がかかるのが顧客開拓です。
アクウィッシュは正式に顧客数をアナウンスしていないので正確な数字はわかりませんが、数万件の顧客は有しているはずです。その顧客をおそらく1軒1〜3万円くらいでフレシャスに譲渡すると考えられます。ウォーターサーバーの顧客獲得費は近年高騰しており大手メーカーでも3万円を超えることはザラにあります。それがリスク無くまとまった件数取得できるわけですからフレシャスにとっては悪くない話です。一時的に買収資金が必要になりますが、そこは合弁会社を設立するような間柄なので上手な落とし所を探っているはずです。

と言ってもフレシャスにとってはショックでしょうね。この様な大型の離脱があると新しいOEM先の開拓に悪影響が出ることは必至です。これからコスモウォーターでも大型の離脱があるのか注目したいところです。

※3・7追記
キリンは参入タイミングと撤退のタイミングを完全に間違えている気がします。
参入は震災後の特需機を逃しています。これは遅すぎです。
ウォーターサーバーで一番経費がかかるのが“顧客獲得”です。そしてその後は資金回収期に入るわけですが、この段階で撤退してしまってはせっかくの果実回収期を逃すことになります。
ウォーターサーバーは販促経費をかけなくなった段階で一気に収益が上がるのですが、ここで撤退か〜。。。フレシャスにいいとこ取りされる気がしますが、キリンの偉い人が赤字を吐き出しつづけるウォーターサーバー事業に我慢ならなくなったのでしょう。

もしもくまおさんがアクウィッシュの担当者だったらきっと憤慨すると思います。
おそらく・・・ですが、震災特需をみたキリン幹部の鶴の一声で事業参入を余儀なくされた担当者がいたのではないかと推測するからです。そして今回もまた、幹部が赤字に我慢ができなくなって撤退と言い出しただろうからです。どんまい!担当者!

ダメだったか〜アクウィッシュ。。。

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